まるしぶ流ハイスピードドライビング向上作戦



PART5

続  “ 壁 ”  −タイムが伸び悩んだ時―

その2: そこに少しずつ近づくためには?編




その前にもう一度前回を振り返り、

速さの決定的な差は何なのか?だったのですが、
一言で言うなら、コース上でどれだけたくさんの事を理解し、コントロールの下へ置くことが出来ているか。

“ 知り、行えるか ”

という事でした。

更に付け加えるなら、出来るだけ正確な知識をたくさん得て、正確に行えるかという事です。


ちょっと理想論的になりますが、このイメージにどうすれば近づいていけるか、を考えていきたいと思います。



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@まずはとにかく何らかのヒントを得る事が必要です。


そのヒントを得る方法はとしては、

例えば、様々な関連ビデオを観ることによってひらめいたり、レース観戦中に何かに気がついたり、
上級者にレクチャーを受けているときにヒントを得たり、ワインディングを流している時にアイデアが浮かんだりと、もう少しこうしてみると良いかも、という感じでその人のアイデアだったりヒラメキだったりします。



また前回までの走行で漠然とした個所、躊躇気味な個所、こんなもんかで済ましていた個所、意味もなく通り過ぎていた個所、またはどうしても恐怖心を感じる空白の個所に焦点を当て、そこに何らかのヒントを得る事は、今後の走行でタイムアップの可能性がかなり期待されます。


それらのヒントと言うのは例えば・・




(ヒント集)
なんとなくだが、スプーンカーブ2つ目のコーナー出口でGが抜けきっている感じがする。
その理由は、ターンインで向きを変えることに集中しすぎて失速気味になっているように思える。
進入のタイミングをほんの少し早めて速いスピードで進入しロスを少なめに向きを変えてアクセルも早めに開けていってみよう。


S字の切り返しで早く姿勢を変えるため一瞬アクセルをオフにしているが、ひょっとしたら全開のままでもタイミングがずれるだけで素早く切り返せるのかも知れないし、その方がアクセル全開の区間が増えて速く抜けられるのかもしれない!


デグナーカーブ2つ目の前半は、勾配が下っているためアンダー傾向が強いと感じていたのでそれ以上のことは考えず、消えるのを待ってアクセルを開けはじめていたが、コーナーには全体的にカントがついていて後半やや上っているので、少々アンダー気味のままでも早くアクセルを踏んでパワーをかけていったほうが結果的にバランスが取れてしかも速い脱出ができるかもしれない!


・・と言う事は、TI最終コーナーも同じくコーナーの前半が下っているのでアンダー傾向が出やすいが、後半はカントがついてフラットになっているので、進入アンダーの度合いを最小限にしておいて、考えられないくらい早いタイミングでアクセルを開け始めて、今まで以上にパワーをかけていったら車の姿勢のバランスが取れてしかもコーナー脱出のスピードが上げられるかもしれない!!




しかしこれらが正しい知識になり得るか、まちがったヒラメキであるかは実際にトライしてみてその結果を知る必要があります。





Aそこでさっそく試してみる。でもその前に・・・

しかし実際にコースインすると、前回までに全力で行ってきた内容をひとつひとつ再現する事で自分の注意力はいっぱいいっぱいになりがちです。

そこで走行の前に行っておくと良い事があります。





Bそれはあらかじめイメージする事。

何か新しい試みをする時には、このイメージトレーニングを行っておくと信じられないほどの素晴らしい効果があります。

最近ではこのイメージトレーニングの効果が常識的になっているので深くは省略しますが、新しい試みが少々危険を伴いそうな場合は、考えられるリスクの対処のしかたについても十分にイメージしておくと、実際にコース上を走行する際に予測がつき素早く対処が出来るなど、パニック状態を回避できる確立が高くなります。





Cそして走りこむ。

まずは前回までのベストな状態を再現出来るレベルまで達する必要があります。

また、一度にたくさんの新しいことを意識して走る事はかなり困難なので、何かひとつのテーマに絞って、それを意識しながら前回までのベストな状態に付け加えて走り込みます。

@で得たヒントが正しくて、コース上でもイメージどおりに行えれば、車は比較的安定しているといえる範囲内でありながらもタイムアップするときが来るはずです。

@で間違ったヒントを持ってしまった場合は、車の動きが不安定だったり、逆に安定しきっていたり、タイムが伸びなかったりする事で判断出来るので、もう一度見直したり、別の何らかのヒントを得るところから再スタートする必要があります。


気をつけて欲しいのは、新しいトライを行う時、人から聞いた事や何かに書いてあった事を鵜呑みにするのではなく、そのひとつひとつに納得できるだけの裏付けを見出して、万が一のときでもリカバリーできるように自信を持って実行する必要があります。





D更に走りこむ

正しいと思える自分なりの新しいTRYを、体が覚えるまで繰り返す事によって、あまり意識しなくても行えるようになっていきます。(少しの注意力で出来るようになります)

少し余裕が出来たところで、新しく得た次のヒントを試していきます。

それまでに築き上げてきたテクニックはあまり意識しなくても出来るようになっていくので、もっと新しい高度な内容を意識しながらの走行が可能になる訳です。


この繰り返しがもしも順調に行けば、走るたびに速くなっていき、“ちょっとキミ、センス良いんじゃない?”と周りに一目置かれたりすることもあったりする訳です。


しかし誰にでもどんな人にでも伸び悩む“ 壁 ”はいつか訪れます。





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究極の理想はコース上のありとあらゆる全ての個所で、正しい知識を持って自らのコントロールの下におき、更に様々な事を細かく感じ取り、修正を加え、その全てを几帳面にコントロールの下に置いていけるようになることです。


ある部分は今より遅いほうが良く、ある部分ではもっとスピードを上げられる余地があるなどといった事も理解できるようになれば、結果的に1周の平均スピードを速くすることにつながり、安定した速いラップを刻めるようになるのだと思います。



未知の領域へのTRYは、進んでいくほど困難になって行きますが、困難なほど上手く自分のものに出来た時の気分は最高でしょう。



また困難な領域になっていくほどセンスの良し悪しにかかわらず、情熱の強さが全てをクリアしていくパワーになると思われます。






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なんとか新しい課題を見つけてはTRYし、正しい事を知り、正確に行えるようになれば無限に向上する可能性があると言えます。


“ 正しい事を知り、正確に行えるか ”


このパートを思い出し、伸び悩んだ時の希望の指標になればと思います。



ただし、未知の領域へのTRYはクラッシュのリスクも増えていきます。
スピードの危険性を充分に踏まえたうえで、各々自己責任で充分管理していただきますようお願い致します・・・







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